砂の器のカメダについて教えてください。
このような声にお応えして参考となる記事をご用意しました。
こちらの記事では砂の器のカメダについて解説しています。
記事の内容を見ていただくだけで砂の器を更に楽しめますよ。
カメダってなんなのかな。
砂の器のカメダとは?蒲田との違いも解説する!
砂の器におけるカメダとは、被害者と犯人がバーで会話していた時に出てきた言葉でした。
ポイントは以下の通りです。
以下でそれぞれ解説します。
①会話中に出てきたキーワード
事件の真相を追う刑事の今西は、犯人と被害者が飲んでいた際に「カメダは今も相変わらずでしょうね?」という言葉が出てきたことをつきとめました。
しかし、これだけではカメダが地名なのか人名なのかもわかりません。
また、被害者は東北地方のなまりがあるため、本人はカメダと発音していても亀田ではなく蒲田(かまた)の事である可能性もありました。
というのも、被害者が殺された地名が蒲田だったからです。
どちらにせよカメダという言葉は捜査における重要なキーワードでした。
カメダというキーワードが事件解明のヒントだったんですね。
②亀田という姓と羽後亀田という地名
「カメダ」という言葉と「東北なまり」の人物というのが捜査のポイントとなりましたが、東北地方の亀田という姓の人物と犯人の共通点は出てきませんでした。
さらに今西は地図を広げ、秋田県に「羽後亀田(うごかめだ)」という地名を発見します。
そして現地へ行きますが、やはり重要な手掛かりは見つかりませんでした。
結局、捜査は打ち切られますが、諦めきれない今西は独自に捜査を続けようとするのでした。
捜査本部は解散されましたが、その一ヶ月後に被害者が判明します。
被害者は三木謙一という人物であり、謙一の息子が被害届を出したことで明らかになりました。
息子によると三木謙一は事件の三ヶ月前に京都旅行へ行くと出かけ、そのまま失踪してしまったということでした。
三木親子は東北に住んでいたこともないようで、今西が推理した「カメダ=東北の地名説」はここで完全に打ち消されてしまいます。
それでも諦めきれない今西はさらに捜査を続けました。
③亀嵩(かめだけ)という地名
ある日、今西は日本中の方言を研究している「国立国語研究所」を訪問しました。
そしてそこでついに今西は大きな手掛かりを手に入れます。
岡山県の隣の出雲(いずも)でも東北のなまりに近い「ズーズー弁」を使用しているということがわかったのです。
このことから、今西はこの出雲を中心とした地域に「東北なまり」がある地域はないかを調査し始めます。
すると出雲の奥地に何と「亀嵩(かめだけ)」という地名を発見しました。
さらに三木謙一は出雲の駐在所の巡査をしていた経験があったことも判明します。
これらのことから「カメダ」とは「亀嵩」のことだったとわかり、ようやく今西は事件解明に向けて大きな一歩を踏み出したのです。
そして一緒にいた犯人もそこの出身である可能性が強いとにらんだ今西は、亀嵩にまで出向き地道な捜査を続けてついに和賀英良にたどり着いたのでした。
砂の器効果で有名になった亀嵩
砂の器において重要なキーワードだった「カメダ」は「亀嵩」のことでした。
「亀嵩」の地名とズーズー弁が推理の鍵をにぎっていたことでこの地方が広く知られるきっかけとなり、その記念碑が湯野神社参道入り口に昭和58年(1983年)に建てられました。
ちなみに記念碑の文字は原作者の松本清張氏自身が筆をふるったもので、砂の器のファンにとっては聖地巡礼先としてとても有名な場所になったのです。
湯野神社(ゆのじんじゃ)の所在は以下の通りです。
気になる方は是非訪れてみてはいかがでしょうか?事件の真相を追い続け亀嵩にまで訪れた今西の気分が味わえるかもしれませんね。
島根県仁多郡奥出雲町亀嵩1284
車での行き方:JR出雲三成駅から10分 JR亀嵩駅から5分
砂の器のカメダに関するQ&A
砂の器のカメダに関するQ&Aは以下のとおりです。
以下でそれぞれ詳しく解説します。
①砂の器のあらすじは?
原作のあらすじは以下の通りです。
ある日、東京都大田区蒲田(かまだ)でぼく殺死体が発見されましたが被害者の身もとが分からず、捜査は難航します。
しかし、事件を担当した刑事・今西と吉村は地道な聞き込みを続け、被害者と酒を飲んでいた若い男の存在をつきとめました。
そして、2人の粘り強い捜査によって、やがてある著名な音楽家の男が捜査線上に浮かび上がります。それが和賀英良でした。
和賀英良の本名は本浦秀夫であり、父の千代吉がハンセン病であることを隠すために和賀が三木を殺したことがわかった今西たちは、コンサート当日に和賀を逮捕しました。
自分の過去を消すための殺人だったんですね。
⇩砂の器のあらすじは以下の記事で詳しく解説していますのでご覧下さい。
②砂の器が放送できない理由は?
砂の器が放送できない理由は、ハンセン病を扱っているからです。
1本目の映画化の際、ハンセン病への偏見や差別を広げかねないという理由でハンセン病患者団体からの抗議を受け、松本清張さんの遺族たちが「今後ハンセン病を扱う作品を放送しない」と決めました。
⇩砂の器を放送できない理由は以下の記事で詳しく解説していますのでご覧下さい。
③砂の器に中居君は出ている?
2004年のリメイクドラマ版において、犯人の和賀英良を演じたのが中居正広さんでした。
天才ピアニストという設定でした。
⇩中居君版砂の器の最終回については以下の記事で詳しく解説していますのでご覧下さい。
④砂の器はハンセン病を扱っている?
砂の器の原作と1本目の映画化作品では、ハンセン病が物語全体の大きなポイントとなっています。
ただし、1974年以降のリメイク作品では「父がハンセン病」という設定は扱えなくなったため、精神病や殺人犯という設定に変えられていますので注意が必要です。
⑤砂の器のネタバレは?
砂の器の最大のネタバレは和賀英良が犯人だということです。
自身の父がハンセン病であるということを隠すために、事情を知っていた三木を殺したのでした。
⑥砂の器のカメダと踊る大捜査線の関係は?
「踊る大捜査線2」において方言が犯人への手掛かりだとわかった際に、刑事のすみれが「砂の器・・・」とつぶやくシーンがありました。
これは砂の器において、カメダという言葉が方言によるものだったことをすみれは思い出したのです。
これらは砂の器を知っていないとわからないセリフなので、映画好きにとってはくすっとさせる演出でした。
⑦砂の器はおかしい?
砂の器はおかしいといわれる点もあります。
今西刑事の勘が鋭すぎたり、血の付いたシャツの処分の仕方がロマンチックすぎるという理由でおかしいといわれてしまうようですね。
⇩砂の器がおかしいことは以下の記事で詳しく解説していますのでご覧下さい。
砂の器のカメダのまとめ
砂の器のカメダについて解説しました。
最後に簡単にまとめると、以下の通りです。
- 会話中に出てきたキーワード
- 亀田という姓と羽後亀田という地名
- 亀嵩(かめだけ)という地名
- 有名観光地となった亀嵩
砂の器においてカメダとは捜査における最重要キーワードでした。
聖地巡礼として羽後亀田や亀嵩を実際に訪れて今西の気分を味わってみるのも面白いかもしれませんね。是非チェックしてみてください。