アルマゲドンの映画がひどいと言われる理由を知りたいです。
このような声にお応えして参考となる記事をご用意しました。
こちらの記事では映画「アルマゲドン」がひどいと言われる理由について解説しています。
記事の内容を見ていただくだけで「アルマゲドン」をもっと楽しめますよ。
どうしてひどいと言われるんだろう。
アルマゲドンはひどい・評価が低いと言われる部分もあるのは確か
アルマゲドンは感動の名作ですが、ひどい映画だと言われることもあります。
なぜなら科学的根拠のないシーンが多いのが理由です。
一般的な人が見たら気づかないのですが、科学や宇宙に詳しい人が見ると「?」となってしまうシーンも。
基本的には感動の名作ですが、科学に詳しい人にあとから言われると、ひどいと気づく場合もあるようです。
私は初めて見た時に何の疑問も持たずに感動しました。
アルマゲドンはひどい?おかしな点5つを解説!
アルマゲドンがひどいと言われる理由を以下の項目ごとに解説します。
以下でそれぞれ詳しく解説します。
①ツッコミどころが多すぎるからひどい
アルマゲドンのストーリーの中で、観客が「ん?」と思ってしまうような不思議な点が多いことが「ひどい」といわれる大きな理由です。
いったいどんな点に観客が疑問を抱いてしまうのか、以下、具体的に挙げていきますね!
②石油を採掘する男たちが宇宙に行く不自然さがひどい
アルマゲドンではブルース・ウィルスが演じる主人公のハリーは石油を採掘する作業員でした。
映画の中では、宇宙飛行士としてそれまで何の訓練も積んでこなかった石油採掘作業員たちが、地球の命運をかけた一大プロジェクトに抜擢されました。
地球滅亡まで残り18日間という時点で選ばれた作業員たちは、たった7日間の訓練で宇宙に飛び立ちます。
本物の宇宙飛行士でも数年単位の訓練を受けてから宇宙に行くものですが、あまりの訓練期間の短さに、どうしても不自然さが拭えません。
石油採掘作業員に宇宙飛行士の訓練をさせるよりは、宇宙訓練士に採掘の訓練をさせたほうがいいのでは?という意見もありました。
この不自然な設定がアルマゲドンが「ひどい」といわれてしまう一因です。
③NASAの反応が遅すぎるからひどい
映画アルマゲドンの中で、NASAが小惑星に気づいたのが衝突の18日前、というのもあまりにも非現実的すぎます。
毎日宇宙の様子を観測しているはずの世界的機関がそんな直前まで気づかなかったという設定に無理がある気がしますよね?
また、すでにニューヨークに隕石が落下してしまっているのに、そのことを国民に隠し通しているというのも不思議な点です。
NASAの動き方が不自然だという点で「ひどい」という評価を受けてしまっています。
④宇宙空間で普通に歩けているからひどい
アルマゲドンの中ではほかにも不自然な点があります。
宇宙船の中で、クルーたちが普通に歩いているのも違和感を覚えさせる演出です。
本当に宇宙空間を表現するのなら、地球上のようには歩けず浮いてしまうはずですが、映画の中では平気で歩行してしまっています。
この点で観ている側に宇宙空間のリアリティが感じられず「ひどい」といわれる一因になっているようです。
⑤無酸素空間なのにスペースシャトルが炎に包まれているからひどい
アルマゲドンの中では着陸に失敗したスペースシャトルの残骸が炎に包まれているシーンがあります。
事故の悲惨さをあらわしているのはよくわかりますが、よく考えるとこれは非常に非科学的な場面でもあるのです。
スペースシャトルがあるのは宇宙、つまり無酸素空間です。
炎が発生するという場面ではありえませんよね?
しかし映画の中ではスペースシャトルの炎は燃えさかっていました。
このような非科学的な場面も「ひどい」といわれる一因となってしまったのです。
アルマゲドンがひどい・評価が低いと言われる理由に関するQ&A
アルマゲドンはひどいと言われることに関するQ&Aは以下のとおりです。
以下でそれぞれ詳しく解説します。
①アルマゲドンを絶賛しているのは日本だけ?
確かにアルマゲドンはアメリカではゴールデンラズベリー賞を受賞するほどの低評価でした。
しかし日本での興行収入は142億円と歴代10位を記録しています。
現実的なことは度外視して、感動するストーリーを純粋に楽しんだのは日本人だけだったのかもしれませんね。
②アルマゲドンで死んだ人は?
アルマゲドンでは7人が死亡しています。
死んでしまったのはハリー・スタンパー、オスカー・チョイ、マックス・レンナート、フレディ・ヌーラン、グルーバー、タッカー、アルジーです。
当初14人いたメンバーのうち半数が死んでしまいました。
③アルマゲドンは科学考証されていない?
これまで書いてきた通り、アルマゲドンには科学的に間違った描写があまりにも多いです。
このことから科学的考証はされていないと言えそうですね!
ある宇宙機関では、アルマゲドンの映画を研修資料にして科学的な間違いを指摘させる授業もあるようですよ。
④アルマゲドンのハリーの最後のセリフは?
「俺の娘を頼む。それがおまえの仕事だ。おまえのことはいつも息子のように思っていた。グレースと結婚してくれて誇りに思う」
これはハリーがAJに向けて放った最後のセリフです。
仲が悪そうにみえた2人ですが、ハリーは本当はAJを認めていたことがわかる心温まるセリフでした。
原文は以下の通りです。
You go take care of my little girl now. That’s your job. Always thought of you as a son. Always. But, I’d be damn proud to have you marry Grace.
⑤アルマゲドンのシリーズって?
アルマゲドンは1998年公開のオリジナル以降もシリーズとして様々な作品が公開されているんです。
- 「アルマゲドン2007」(原題はEARTHSTORM)
- 「アルマゲドン2008」(原題はCOMETIMPACT9)
- 「アルマゲドン2009」(原題はPOLARSTORM)
- 「アルマゲドン2010」(原題はMETEOR APOCALYPSE)
- 「アルマゲドン2011」(原題はMETEOR STORM)
- 「アルマゲドン2012」(原題はQUANTUM APOCALYPSE)
- 「アルマゲドン2013」(原題はCAT. 8)
- 「アルマゲドン2014」(原題はASTEROID VS. EARTH)
と8本公開されています。
この他にも
- ホラー調に仕立てられた「アルマゲドン・オブ・ザ・デッド」(原題はSOLID STATE)
- やSFパニック「シン・アルマゲドン」(原題はEARTHTASTROPHE)
もありますので、見比べてみるのも面白いかもしれませんね!
⑥アルマゲドンとディープインパクトの違いは?
どちらも近未来に巨大な隕石が地球に衝突するという設定ではあります。
ストーリー的には極めて似ていますが、 「ディープインパクト」がその衝突による滅びを受け入れようとする人間たちを描いているのに対して「アルマゲドン」はそれを阻止しようとする人間たちを描いています。
また「ディープインパクト」が121分であるのに対して、「アルマゲドン」が150分と長さの違いもあります。
両者を見比べてみるのもいいですね!
⑦アルマゲドン2023って何?
スパイキッズのシリーズの1作として「アルマゲドン」というタイトルの作品が2023年に公開されています。
ネットフリックスで配信されている作品で、1時間37分あります。
内容は宇宙とは関係なく、映画アルマゲドンとの関連もないようです。
アルマゲドンのあらすじをネタバレ!
アルマゲドンの最大のネタバレは、ハリーが死んでしまうことです。
小惑星を爆破する際に誰かが1人残って起爆装置を押す必要がありました。
くじ引きの結果AJが残ることになったのですが、娘グレースの婚約者であるAJを守るためにハリーが身代わりを申し出ます。
そしてハリーは宇宙で殉職しますが、地球に帰ったAJは無事にグレースと結婚式を挙げるという結末でした。
娘への愛を身を挺して示した感動のストーリーですよね!
⇩アルマゲドンのあらすじは以下の記事で詳しく解説していますのでご覧下さい。
アルマゲドンのあらすじは?5つの重要ポイントごとに徹底解説!
アルマゲドンの見どころは?
アルマゲドンは「ひどい」ともいわれてしまっている作品ですが、反対に考えてみると「ツッコミどころが多くて楽しい」作品ともいえます。
一度観たことがある人は、2度目は感動ストーリーであることを無視してツッコミどころを探しながら複数で鑑賞してみると盛り上がるかもしれませんね!
科学的な間違いをいくつ見つけられるかゲーム形式で楽しむのもアリかもしれません。
それでも最後には泣いてしまうという方も多いので、ハンカチは忘れないようにしましょう!
アルマゲドンの長さ
アルマゲドンは2時間30分の作品です。
映画作品の相場は約2時間なので、やや長くはありますがその分ストーリーにどっぷり浸かれるかもしれませんね。
地上波での放送時はカットされているシーンもありますので、全貌が知りたい方はDVDや動画配信サイトでの視聴をおすすめします。
アルマゲドンが実際に起きたら
もしアルマゲドンの世界が現実になったら?と考えたことはありませんか。
実はこのことについて論文まで発表した学者がいるんです!
その論文は2012年8月7日に、英レスター大学(University of Leicester)の物理学研究紀要「ジャーナル・オブ・スペシャル・フィジックス・トピックス(Journal of Special Physics Topics)」の中で発表されました。
論文のタイトルは「Could Bruce Willis Save the World?(ブルース・ウィリスは世界を救えるか?)」
研究チームは、ブルース・ウィリス扮するハリーが爆発させた核爆弾による小惑星への影響について、「安っぽい花火」程度と試算しました。
また、爆発のタイミングがあまりに遅すぎたので、いずれにせよ地球は終末を迎えていただろうと述べています。
「われわれの現在の技術では、地球をこのような小惑星から、このような手段で守ることはできない」と現実では映画のような展開にはならないと発表しました。
論文共同執筆者のベン・ホール(Ben Hall)氏は、「実現可能な方法の1つは、小惑星に推進装置を設置して方向を変えるという方法だ」と語り「どのような手法であっても、非常に早期の発見と非常に綿密な実施計画が必要になるだろう」と結論づけました。
ツッコミどころの多い作品ではありますが、まさか正式に論文が学会で発表されるとは、監督も思っていなかったでしょう。
アルマゲドンの魅力
ツッコミどころの多いアルマゲドンですが、その魅力は3つあるともいわれています。
1つ目はマイケル・ベイ監督による爆発シーンです。
大爆発を描くのが大好きだと言われているマイケル・ベイ氏によるこだわりのシーンの数々は見た目にも派手で楽しめます。
2つ目は豪華な役者陣です。
ブルース・ウィルスをはじめベン・アフレックやリブ・タイラーなど主役級の役者が勢ぞろいしており華やかです。
最後は制作スタッフたちの徹底した娯楽至上主義です。
ストーリー上いかに楽しませるかを重視した結果、科学的正しさが置き去りになったともいえます。
その分映画としてはとても楽しめる展開が続きますので、科学的にあり得ないことが起こるのはアルマゲドンの魅力でもあるのです。
アルマゲドンの評価や口コミは?
ど深夜にアルマゲドン見て大号泣 pic.twitter.com/1CRN0HCmlf
— ろうエル(荒ぶる) (@rouele2000) June 24, 2024
アルマゲドンのは「泣ける!」とXでも評判です。
ツッコミどころが多いことに関係なく、親子愛に感動させられる作品ですね。
科学的な正しさは置いておいて、純粋にストーリーを楽しむのもアリかもしれません。
アルマゲドンの総合評価
感動的な作品ではありますが科学的根拠のないシーンが多いので、総合評価は☆4つです。
宇宙に関する勉強をしている方や興味がある方にとっては、自身の知識を再確認する絶好の教材にもなるかもしれません。
また、まだ知識が浅い幼い子供たちに鑑賞してもらい「何が間違っていると思う?」と問いかけることで科学への興味関心が深まるかもしれませんね!
ただ泣いて終わる作品ではなく、科学的な知識を確認しようという気にさせる二次的な役割も果たしてくれる作品だと言えそうです。
ツッコミどころが多いのも捉えようによってはメリットだと言えますね。
アルマゲドンがひどいと言われる理由まとめ
アルマゲドンがひどいと言われる理由を解説しました。
最後にまとめると、アルマゲドンは科学的考証がされようのない完全フィクション作品です!
宇宙科学的観点でツッコミながら観るのもよし、最初から正しさは無視して感動するのもよし。
正しさを追求して論文と照らし合わせながらアカデミックにも楽しめますし、仲間内で茶化しながらゲーム感覚で観ることもできます。
ツッコミどころがあることで様々な用途に使え、広く楽しめる作品だと言えそうですね!