ファイトクラブのラストシーンでブラピはなぜ死なないのかについて教えてください。
このような声にお応えして参考となる記事をご用意しました。
こちらの記事ではファイトクラブのラストシーンについて解説しています。
記事の内容を見ていただくだけでファイトクラブがさらに楽しめますよ。
ブラピはどうして死なないのかな。
ファイトクラブのラストはなぜ死なない?タイラーを「僕」の中に取り込んだから
ファイトクラブのラストシーンは少しわかりづらいため、ブラットピット演じるタイラーが死んだのか死んでいないのかよくわからなかったという方も多いようです。
1つの解釈としては「僕」と「タイラー」の人格は統合された、といえます。
「僕」が自分のほほを撃ち抜くという行動は自殺行為にもなりますし、狂気を感じます。
ただこの行動によって「僕」は自分の中の異常性を認めたことになり「タイラー」という人格も自分の一部であることを受け入れたのです。
つまり、ブラットピット演じるタイラーは「僕」の中で生き続けている、とも考えられます。
「僕」と「タイラー」の割合が50:50から99:1程度に変わった、というような感覚でしょう。
乗っ取られることはなくても、死んではいないということですね。
ファイトクラブのラストシーンについて
ファイトクラブのラストシーンについて以下のポイントごとに解説します。
以下でそれぞれ詳しく解説します。
①「僕」が「タイラー」だった
ファイトクラブでは、エドワード・ノートン演じる主人公の「僕」がブラットピット演じる「タイラー」に影響されていきます。
タイラーは僕にとって男としての理想像であり、憧れの存在でした。
しかし作品のラストにおいて、実は「僕」が二重人格であり「タイラー」はもう1人の自分だったことが明らかになったのです。
②タイラーを撃つことで「僕」だけになった
ラストシーンでは「僕」が「タイラー」を銃で撃ちます。
タイラーを撃つといっても肉体的には自分自身なので、「僕」は自分のほほを撃ちました。
これによってタイラーは頭を撃ち抜かれたと思い込み、人格として消滅したという結末です。
映像としても「僕」が撃った瞬間は、ほほが波打っているだけですが「タイラー」が「このにおいはなんだ?」と言って倒れる際は後頭部が破裂しているような描写にかわっています。
作品全体としても「僕」と「タイラー」はまるで別人のような世界観でしたので、銃で撃ったことによってタイラー側の世界だけがきれいになくなったという表現でした。
ファイトクラブのラストシーンに関するQ&A
ファイトクラブのラストシーンに関するQ&Aは以下のとおりです。
以下でそれぞれ詳しく解説します。
①ファイトクラブのサブリミナルなラストとは?
実は、ラストシーンには男性器の1コマが挿入されています。
これはタイラーが映写技師として働いていた時の「ファミリー映画にポルノをはさむ」遊びと同じであり、知覚できない速さの刺激を与えることで観客の潜在意識に影響を及ぼすサブリミナル効果があります。
②ファイトクラブは頭おかしい?
ファイトクラブにでてくる「タイラー」は特に頭がおかしいといわれがちな破天荒なキャラクターです。
しかし実は「僕」も相手をボコボコにするような狂気を持っており、タイラーにすら「サイコ野郎」と言われています。
実際は「タイラー」も「僕」も同一人物だったので、2人とも頭がおかしいのは納得ですね。
ちょっと壊れたキャラクターなんですね。
③ファイトクラブの目を開いているとは?
主人公の僕がラストシーンで放った「タイラーしっかり聞け。僕は目を開いている!」という発言です。
「タイラー」が自分の一部であることを理解して受け入れていく、という主人公なりの決意の表れでした。
④ファイトクラブのマーラは同一人物?
マーラという女性についても、実は「僕」と同一人物なのではないかという考察があります。
「タイラー」ほどはっきりとした描写はありませんが、男性しかいないはずの自助グループに参加していたり、タイラーや僕に本質的に似ていたことからもマーラ=僕であるという説は確かに納得がいきます。
⑤ファイトクラブのマーラは妄想?
マーラもタイラーと同じように「僕」の妄想である可能性はあります。
タイラーが自分自身の「暴力性」を象徴していたのだとしたらマーラは「卑屈さ」をあらわしていたのではないかという考察もありますが、マーラに関してはタイラーほどはっきりとは示されていません。
⑥ファイトクラブの解説は?
ファイトクラブはただの暴力映画ではなく、資本主義社会の矛盾や現代人の奥深くに眠る心理を表現しているといわれています。
特にラストシーンでビルが破壊されていく様子は、物質至上主義の社会の崩壊と新たな始まりをあらわしていると考察されています。
⑦ファイトクラブのゴム手袋は?
タイラーがマーラと肉体関係をもっている際、黄色いゴム手袋をしています。
これはフィストファックというSMプレイの一種をおこなっていたことを示しているもので、わかる人にはわかる描写のようです。
⑧ファイトクラブのビル崩壊は?
ラストシーンにおけるビル崩壊は、物質主義社会の終わりをしめしていると考えられます。
ただ、ファイトクラブの監督は「それから先にどうなったかは観客に任せる」として結末を観客の想像にゆだねています。
ファイトクラブのラストシーンのまとめ
ファイトクラブのラストシーンについて解説しました。
最後に簡単にまとめると、以下の通りです。
- 「僕」と「タイラー」は同一人物だった
- 撃ったのはほほだったので死ななかった
- 「タイラー」は「僕」のなかに取り込まれた
ファイトクラブは暴力的であったり性的描写がある過激な作品ではありますが、その内容は哲学的です。
原作とも違いがあるようですので、是非チェックしてみてくださいね。